『心理学ジュニアライブラリ06 人についての思い込みU』書評


●新文化 2002.10.31 心理学ジュニアライブラリ06 人についての思い込みU―A型の人は神経質?

ニュー・パブリケーション
朝の読書・総合学習資料にも
 心理学ジュニアライブラリ
 良い人間関係のつくり方や,上手なストレスの解消法などは,いまやおとなばかりでなく,子どもたちにとっても必要な生活の知恵である。また様ざまな場面で,心のケアの大切さも認識されている。そんな社会背景をもとに,心理学に関心をもったり,勉強を志す若者が増えているようだ。
 そうした期待に応えて,気鋭の心理学者が中・高生向きに書き下ろした新シリーズ,「心理学ジュニアライブラリ」(企画編集委員=吉田寿夫,市川伸一,三宮真智子)が,京都の北大路書房から発刊される。初回は一気に九巻を同時刊行。各巻ごとに立てたテーマについて,心理学者の著者が,「人のこころのしくみ」をキーワードに,考え方のヒントや筋道を説く。各一一〇〜一二〇ページほどで,わかりやすく親しみやすい語り口,イラスト・図版入りで楽しく読めるつくりである。
 配本は十一月一日,巻構成は,00心理学って何だろう(市川伸一),01じょうずな勉強法(麻柄啓一),02読む心・書く心(秋田喜代美),03やる気はどこから来るのか(奈須正裕),04考える心のしくみ(三宮真智子),05人についての思い込みT(吉田寿夫),06同U(同),07女らしさ・男らしさ(森永康子),08新しい出会いを活かして(小泉令三)。
 人間関係,やる気,勉強,男と女,血液型,転校など,中・高校生にとって身近で興味深い話題が満載だが,ハウツー本や人生相談の本とは違い,実用的な知識や答えが書かれているわけではない。心理学的手法を活かしてものの見方・考え方の幅を広げ,生きる知恵を身につける,また心理学そのものに対する正しい理解と興味を促すのが,この企画の狙いである。今後も様ざまなテーマの続刊が予定されている。
 同社では,総合学習の資料や,朝の一〇分間読書運動に最適な本として販促するほか,教師やおとなにとっても,これまで学ぶ機会がなかった,新鮮な知識が得られるシリーズとして,教室や教員室,図書館などへの常備を勧めている。
 四六判,ソフトカバー,本体価格は各一二〇〇円。


●教育医事新聞 2002.10.25 心理学ジュニアライブラリ06 人についての思い込みU―A型の人は神経質?

中高生向け 自分で見て考えよう!
キーワード クリティカル・シンキング
 中・高校生に向け「人の心のしくみとはたらき」をわかりやすく解説した心理学ジュニアライブラリ(9巻・各1200円・北大路書房)が刊行された。
 各巻のタイトルは,「心理学って何だろう」「じょうずな勉強法」「読む心・書く心」「やる気はどこから来るのか」「考える心のしくみ」「人についての思い込みT―悪役の人は悪人?」「人についての思い込みU―A型の人は神経質?」「女らしさ・男らしさ」「新しい出会いを活かして」。今の中・高校生が抱える切実な問題や生きていく上で重要だと思われるテーマを取り上げ,心理学の専門家がそれぞれ執筆している。
 「オウムの事件や思春期の子どもたちのさまざまな事件がマスコミで取り上げられ,心の教育の大切さが叫ばれていますが,私ども心理学に携わる人間に何ができるか,それは,心理学的なものの見方・考え方を子どもたちに伝えていくことではないか,と思い至りました」と同書房編集部長の関一明氏は企画のもともとの動機を語る。
 シリーズを通してのキーワードは「クリティカル・シンキング」。いろいろな側面からものごとを見,そしてそれに基づいて考えよう,という趣旨だ。
 「例えば,自分の思い込みで友だちのことを悪く思ってしまうことはよくあることですが,そういうときにクリティカル・シンキングが身についていれば,相手はもしかしたらそういう意図ではないのかもしれないということに気づくことができます。クリティカル・シンキングはよりよく生きていく上でとても重要なものの考え方なのです」
 語りかけるような文体,多くの中・高校生が体験するであろう事例の提示,,意表をつく問いかけ…。読む者を知らず知らずのうちに引き込む手法は,さすが心理学者の書と感心させられる。心理学の基礎を知る本として,また子どものこころを理解するための本として大人が読んでも十分読みごたえのあるシリーズだ。
 なお,続刊の刊行も検討中。


●MORGEN 2003年2月7日 心理学ジュニアライブラリ06 人についての思い込みU―◆A型の人は神経質?

 いまの子どもたちの生活にとって一番必要なものは何か?それは子どもたち一人ひとりが日常を生きる知恵ではなかろうか。
 本書は現在の社会背景をベースに中・高校生にわかりやすい心理学の仕組みが書かれている。
 9巻からなる「心理学ライブラリ」は,まず,「心理学って何だろう」から始まり,それぞれの巻ごとにテーマを絞って「心のしくみやはたらき」について解読する。
 また,「心のしくみやはたらき」は,総合学習のテーマとしても重要で,各巻とも本文中に,課題,問題,質問などが挿入されているため,生徒も教師もともに考え,ともに学ぶことができる。
 9巻セットの内容は次の通り。0巻心理学って何だろう,1巻じょうずな勉強法,2巻読む心書く心,3巻やる気はどこから来るのか,4巻考える心のしくみ,5巻人についての思い込み,6巻人についての思い込み,7巻女らしさ・男らしさ,8巻新しい出会いを活かして。(八重樫倫子)


●読売新聞 2002.12.02 東京朝刊 
◇北大路書房,全9巻 各1200円

心理学のエッセンスを中学・高校生向けにやさしく説いたシリーズ。「やる気はどこから来るのか」「女らしさ・男らしさ」など,各巻ごとのテーマで専門家が「心のしくみ」を解説。改まって学ぶことがめったにない学問だけに,新鮮な驚きがある。
 「心理学を学んだら,人の心を見抜けるようになる」なんてことはないけど,いい人間関係を築いたり,いろいろなストレスに対応するのに役立つはず。進路を考える際にも参考になりそうだ。(泉)