『日常認知の心理学』書評


●心理学ワールド 19号 2002.20 日常認知の心理学

 1976年にU.ナイサーは「心理学者は,記憶の興味深く社会的に意義のある側面を,ほとんど研究してこなかった」という趣旨のことを述べ,,認知研究の生態学的妥当性を強調しました。以来,日常認知に関する研究は急速に広がり,日本においても成果が蓄積されています。しかし,日本ではこれまで日常認知に関する専門書は見当たらず,その全体像を知ることは困難でした。本書は日常認知をメインテーマに,日本人研究者が書きおろした,はじめての専門書です。今まさに活発に研究に取り組んでいる方々が,力のこもった原稿を寄せてくださいました。このテーマに関心のある学部生・大学院生から研究者まで,多くの方々に手に取っていただきたいと思います。(佐藤浩一)
さとう こういち 群馬大学教育学部助教授 専門は,認知心理学(記憶),教育心理学。著書はほかに,『実験心理学への招待』(分担執筆,サイエンス社),『認知心理学を語る@おもしろ記憶のラボラトリー』(分担執筆,北大路書房),『認知神経心理学』(分担訳,医学書院)。