『インターネットの光と影』書評


●悠2000年12月号 インターネットの光と影
「本」
インターネットの光と影 情報教育学研究会(IEC)・情報倫理教育研究グループ編 北大路書房 1,600円

 ある日次のようなeメールが届いたとしよう。「輸血用血液が不足しています。このメッセージを一人でも多くの人に転送してください」。さてあなたならどうする? 副題に「被害者・加害者にならないための情報倫理入門」とあるように,本書は主にインターネットを扱う際に生じる負の側面に目を向け,情報モラル・リテラシーの育成をねらう。個人情報,知的所有権といったテーマ別にその光と影が解説され,冒頭のような演習問題も掲載。系統立てて学ぶ機会が少なかった問題だけに教師,児童生徒と対象を選ばない手引書となっている。
 不正アクセスや有害情報…影の部分から目を背けるのではなく自らの知識とする。そうすることで初めて快適なネット利用が可能となるのだ。

●日経パソコン2000年10月16日号 インターネットの光と影

 こちらはインターネット全般の安全性についてまとめたもの。インターネット上の個人情報や知的所有権,ビジネス,教育,コミュニケーション,セキュリティ,犯罪などについて簡潔に解説するとともに,それらの事項をより深く理解するために,それぞれ項目の末尾に演習問題や参考URLが記載されている。解説も分かりやすく,インターネットを知るうえでの入門書としても,勉強会などの教科書としても使えそうな内容となっている。

●パソコンQ&Aマガジン2000年12月号 インターネットの光と影
「パソQプレゼント」

 本書は,ネット社会における〈知識,マナー,対策〉集である。インターネットの利便性と危険性を理解し,ネット上での被害者にならないための初心者必携の書。イラストを多用し,2〜4ページの読み切りでやさしく解説。

●近代企業リサーチ2000年10.10. インターネットの光と影
「最新ビジネス関連書」(選考・本誌編集部 資料提供・トーハン広報課)

 日本のインターネット利用者は,1999年末で2706万人,5年後には7670万人になるといわれている。300人以上規模の企業におけるインターネット接続普及率は88.6%にまで達し,1人に1台のコンピューターを割り当てるところもある。しかし,企業内の「リテラシー教育」という点では,不十分な企業が多い。
 労働省では,「働く人すべてが情報技術(IT)に対応できる」ように,総合的な能力開発対策を進めようとしている。全国の職業能力開発センターなどの施設を利用し,ビジネスマンや家庭の主婦らがIT関連の教育を受けられる体制を整えるというものだ。
 情報社会を生きる者にとって必要となるリテラシーは,いろいろと取りざたされているが,「コンピュータリテラシー」はその代表的なものの一つ。また,「情報倫理」という一般には未だなじみの薄い概念は,必要となるリテラシーのなかでも最近特に注目され,確立されつつある新領域である。「IT革命」が起こっている学校でも,この「情報倫理」教育の必要性が,関係者のなかで叫ばれている。
 これらの背景には,急速に普及した「インターネット」が,とても便利である反面,危険なことも多いという実態がある。個人情報の漏えい,プライバシー侵害,知的所有権侵害,電子悪徳情報,売買トラブル,詐欺,雲隠れ,有害情報,モラルやネチケットの欠如,チェーンメール,スパムメール,情報操作,不正アクセス,なりすまし,クラッカー,ネットストーカー…。
 本書は,ネット社会をトラブルに巻き込まれず歩んでいくための,〈知識〉〈マナー〉〈対策〉集。企業人にとっての危機管理のために,そして学校教育関係者のためのテキストとして,必携の書である。インターネットの利便性(光の部分)と危険性(影の部分)を理解し,知らないうちにネット上で被害者や加害者にならないようにするための情報倫理入門書なのである。イラストを多用,2〜4頁の読切りでやさしく解説する。本書で述べられる知見やそれによって育成される判断力は,近い将来,すべての生活者にとって必要とされる能力となっていくだろう。

●日本教育新聞2000年10月20日 インターネットの光と影

情報モラル育成の参考書に
 本書は情報倫理に関連する幅広い分野をなるべく分かりやすく解説したものだ。二〇〇三年から始まる高校「情報科」や,既に多様な実践が試みられている「総合的な学習」での情報モラルの育成の参考書や指導書として,さらには情報倫理や情報リテラシーの教科書としても活用することができる。
 本書では「情報倫理」を「インターネット社会(あるいは,情報社会)において,生活者がネットワークを利用して,互いに快適な生活をおくるための規範や規律」ととらえる。したがって,教師や一部のプロだけでなく生徒を含めてすべての人が身に付けるべきものとして「情報倫理」を位置付け,「影」の部分も十分理解することで「被害者・加害者にならない」ための基礎知識を提案する。
 内容は,個人情報,知的所有権,生活,教育,コミュニケーション,セキュリティー,犯罪と幅広い。有害情報への対策やメールのマナーなど,現場の実践に直接役立つ内容も豊富だ。各項目の終わりには「演習問題」のコーナーや関連サイトの紹介があり,学習したことのチェックやより詳しい情報へのアクセスができるように工夫している。
 このうち「教育」に関連した章では,メディアリテラシーとして,メディアからの情報の真偽とそれを見極める力の重要性を強調している。巻末の参考文献や関連ホームページ紹介もより深い学習に役立つ。

●ウィークリー出版情報2000-9.2,No.912 インターネットの光と影

「これから出る本」

 トラブルに巻き込まれずにインターネット社会を安全に歩んでいくための〈知識〉〈マナー〉〈対策〉。インターネットの利便性(光の部分)と危険性(影の部分)を理解し,知らないうちにネット上で被害者・加害者にならないための情報倫理入門。

●グローバルヴィジョン2000年11月 インターネットの光と影

「PASS TIME」お薦めの本

ネット社会を歩んでいくための指南書
 今や完全にインターネット社会に突入。しかし,インターネットが非常に便利であるということの反面,危険も多いということにどれくらいの人が気づいているだろうか。
 個人情報の漏えい,プライバシー侵害,知的所有権侵害,電子悪徳商法,売買トラブル,詐欺・雲隠れ,有害情報,モラルやネチケットの欠如,チェーンメール,スパムメール,情報操作,不正アクセス,なりすまし,クラッカー,ネットストーカー…。
 本書はネット社会をトラブルに巻き込まれずに歩んでいくための「知識・マナー・対策」集。企業人にとっての危機管理のためのテキストとして必携の書。インターネットの利便性(光の部分)と危険性(影の部分)を理解し,知らないうちにネット上で被害者や加害者にならないようにするための情報倫理入門書でもある。

●懸賞生活2000年11月 インターネットの光と影

「オープン懸賞」

ネット社会を歩んでいくための必読本 情報倫理入門『インターネットの光と影』
 国内のインターネット利用者の数は,99年末で2千万人,5年後には7千万人になると言われています。
 高質の映像と速く正確な情報が得られ,ユーザー参加型サイトなども豊富,特にメールは新たな人間関係助成の手段として幅広い世代に人気がある。
 当然ネット利用者・リピーターは後を断たないが,便利の裏にプライバシー侵害・売買トラブル・チェーンメールやネットストーカーなど危険なことが多いのも実態です。
 本書はネットトラブルに巻き込まれないための「知識・マナー・対策」を集め,分かりやすく記した必携の書。
 分かりやすいイラストを多用し,2,3ページの読切り形式で拾い読みも可能。知らないうちに被害者や加害者にならないようインターネットの利便性(光)と危険性(影)を理解できる,情報倫理入門書です。

●週間金曜日2001年1.26(348号) インターネットの光と影

「本」 金曜日の本箱 きんようぶんか

インターネットは私たちの生活を便利にしてくれる「光」の面と,情報流出など「影」の部分がある。その正しい操縦法を伝授する。

●教職研修 2001年2月号 インターネットの光と影―被害者・加害者にならないための情報倫理入門

BOOK GUIDE & REVIEW

インターネット社会の情報倫理入門
 インターネットの登場と普及によって,情報化社会という言葉が一気にリアルなものになり始めている。だが,そのインターネットにも,きちんとふまえておかなければ情報の大海に漂うばかりか,痛い目にあってしまう落とし穴がある。インターネット社会は,プラスの面のみで成立しているわけではない。
 本書は,そうしたインターネットをめぐる光と影を,副題にあるように情報倫理入門の書として編んだ1冊。情報・個人情報・知的所有権・生活・ビジネス・教育・コミュニケーション・セキュリティ・犯罪,そして情報社会を切り口に,インターネットの実像を描き出している。プライバシー侵害・電子図書館,電子マネーなど60近い項目が,それぞれ見開き2頁に,「演習」「参考URL」を添えて収められる形式になっていて読みやすい。
 「インターネットと教育」の章は,サイバースクールやインターネット大学の可能性,メディア・リテラシーのあり方ほかを整理する。伝達前の本当の情報内容を読み解く能力が必要,といった指摘にも耳を傾けたい。
 情報社会の恩恵に与るつもりが,いつしか情報の囚われ人になっている自分のうしろ姿を画面上に見る―。アインシュタインの相対性理論での話ならいざ知らず,そんなはめに陥らないためにも,きっと役立つテキストである。もっとも,そんな囚われ人となった自分の姿を見られるとすれば,そうでないよりも幸いには違いない。(樋渡眞里子)