『ウソ発見』書評


●産経新聞2000年11月7日 「書評」

 果たしてウソとは何者なのか?本書は犯罪捜査におけるウソの知見を中心に,ウソのメカニズムを分かりやすく,科学的に解明する。いわば,科学とウソの対決本。「ポリグラフ鑑定」のすべてが分かるだけでなく,ウソに関するさまざまな疑問にも答えてくれる。しかし,本書をじっくり読んで完ぺきに研究したとしても,あなたが犯人ならばウソは見破られることをお忘れなく。平伸二・中山誠・桐生正幸・足立浩平共著。北大路書房。二二〇〇円。

●週間仕事発見2000年6月13日 「BOOK」

科学VSウソの真実に迫る,『ウソ発見』の決定版!
 太古より人間は,ウソを戒め,ウソを楽しみ,時として戦略的にウソを活用してきた。ウソのない人生を送ることや,ウソのない人間関係を貫き通すことは難しい。このように,ウソは誰もが経験し,われわれの日常生活に密着している。人は『自己防衛』『見栄』『相手への思いやり』『他人を陥れるため』にウソをつくというが,ウソをつく気がなくても,結果としてウソになってしまう場合もある。そこで今週は,そんな誰もが経験する『ウソ』の情報が満載された一冊,その名も『ウソ発見―犯人と記憶のかけらを探して―』を紹介しよう!
 本書は,犯罪捜査におけるウソの知見を中心にウソのメカニズムをわかりやすく且つ科学的に解明していく,言わば科学とウソの対決本。なぜウソが見破られるのか? ドキドキしていても犯人に間違われないのか? ウソがばれやすい人はどのような人か? 人はいつ頃からウソをつくのか?など,科学捜査で行われている『ウソ発見(ポリグラフ鑑定)』の全てが詳しく分かるだけでなく,『ウソ』に関する様々な疑問にも答えてくれる。
 また,学術的な価値が高い点も見逃せない。先述した『ポリグラフ鑑定』をはじめ,犯人の“記憶のかけら”を探す日本独自の鑑定手法など,欧米などからも,その科学的なノウハウを積極的に輸出すべきだと言われるウソ発見の背景理論も詳細に検討。それらは,記憶研究の専門家にとっても“情報の宝庫”となることだろう。
 以上のことからも分かるように,本書は科捜研からの詳しい“情報公開”でもあるのだが,たとえじっくり読んだとしても,アナタが犯人ならばウソは見破られる。それもまた,読めば分かる結論なのだ。
 ちょっと怪しいイメージが先行し,誤解の多い『ウソ発見(ポリグラフ鑑定)』。本書では,その真相を語ることにより,間違いなく読者をウソ発見の新世界へといざなうことだろう。

●毎日新聞(下関版)朝刊2000年6月7日

「ウソ発見」を出版 東亜大・平助教授ら30人執筆
 東亜大学(下関一の宮学園町)の平伸二助教授(41)らが中心となって書いた「ウソ発見 犯人と記憶のかけらを探して」(北大路書房,2200円)が出版された。
 平助教授は今年3月まで,広島県警科学捜査研究所の主任研究員だった。心理学の研究者や科捜研の研究員ら約30人が執筆に携わっている。
 平助教授は,出版のきっかけを「科捜研の持つ……(抜け)……ップにつながる」と強調する。
 同書はA5判,276ページ。2部構成で,前半は,日常生活に浸透している「ウソ」が心理学的な視点から書かれていて,読み物としても楽しめるようにまとめられている。後半は専門的だが,平助教授は「興味のあるところ,読めるところを拾い読みしてもらえればいいと思います」と話している。

●中国新聞夕刊2000年5月31日 「本あれこれ」

 犯罪捜査。そこにつきもののウソをいかに発見し,見破るかが捜査官の腕のみせどころ。本書はドラマなどでおなじみのポリグラフ検査や記憶のメカニズムなどを克明に解説している。
 平伸二ほか編著。

●京都新聞朝刊2000年5月28日 「読書」 とぴっくす

 犯罪捜査。そこにつきもののウソをいかに発見し,見破るかが捜査官の腕のみせどころ。本書はドラマなどでおなじみのポリグラフ検査や記憶のメカニズムなどを克明に解説している。
 警察の科学捜査研究所の研究者らがつづっているが,一般の人から心理学の専門家まで幅広い層を対象としている。
 平伸二ほか編著。

●世界日報2000年5月23日 「新刊」

 本書では,犯罪捜査におけるウソの知見を中心に,ウソのメカニズムをわかりやすく,科学的に解明していく。いわば科学とウソの対決本。
 なぜウソが見破られるのか? ドキドキしても犯人に間違われないのか? ウソがばれやすいのはどのような人か? 人はいつごろからウソをつくのか? など,科学捜査で行われている「ポリグラフ鑑定」のすべてが詳細にわかるだけでなく,『ウソ』に関するさまざまな疑問にも答えてくれる。
 怪しいイメージが先行して誤解の多い「ウソ発見(ポリグラフ鑑定)」。その真相が明らかになる。

●日本経済新聞朝刊2000年5月19日 「春秋」

 うそを見抜く装置,いわゆる発見器を最初に犯罪捜査に使ったのは,十九世紀末イタリアの犯罪学者ロンブローゾだった。血圧と脈拍を測りながら尋問し,動揺や興奮で変動するその数値から,虚偽や欺瞞(ぎまん)を読みとろうとした。
▼彼の犯罪学の理論そのものは,偏見や思いこみが強くあまり科学的とはいえないが,人間の生理学的なデータを,うその発見に利用した最初のケースとされている。以来,計測装置(ハード)も,質問の形式やデータの解析(ソフト)も,改良が進み,皮膚の電気抵抗,呼吸,脈波の三つを並行して測定するポリグラフが現在のところ主流だという。脳波を読む次世代の装置も研究されている。
▼容疑者を絞り込んだり,実行犯しか知り得ない事実を被疑者が認識しているかどうかを探るなど,捜査の手段としては,日米などで定着しつつある。ただ,裁判での証拠能力は,まだ万全とはいえない。被疑者は知らない間に自分に不利な供述をしているとも解釈でき,黙秘権の否定につながるという指摘もある。
▼ポリグラフの研究者らが編んだ「ウソ発見」(北大路書房)という本には,うそ発見器の可能性と限界が平易に書かれている。今,関係者の言い分が食い違い真偽のほどが定かでない「やぶの中」が,日本にあちこちに出現している。それぞれについて,方便で済ませる話かどうか,機械では不可能な総合的な判定を,人間が下すことになる。

●山口新聞 2000年5月17日 

「ウソ」を徹底解剖
東亜大 平助教授ら出版

 下関市の東亜大学学術研究所の心理学博士,平伸二助教授(41)が中心になってまとめた『ウソ発見〜犯人と記憶のかけらを探して』が出版された。うそがなぜ見破られるのか,うそがばれやすいのはどんな人か,ドキドキしても犯人に間違われないか…だれでも経験するうその情報を満載した本で,20日ごろ,県内の書店に並ぶ。
 平助教授は広島県警科学捜査研究所に在籍経験をもち,脳波で見分ける新しいうそ発見法を発表して注目された。
 日本生理心理学会運営委員として,うそをテーマにしたシンポジウムを各地で開いてきた。「うそを科学することによって,もっと多方面に応用でき,犯罪の抑止効果も大きい」と,同じ研究者らに呼びかけ,共著として出版した。
 うそとは何か,人間関係の中に存在するうその善玉・悪玉菌,人間とうその格闘―など,うその本質紹介と,うその学術研究の現状という2部構成になっている。ポリグラフ検査の実際だけでなく,興味深い研究成果や今後の課題が平易に語られる。
 「情報公開に積極的でなかったために非科学的なイメージだった〈うそ発見〉も,心理学理論に基づく方法であることが徐々に関係諸科学研究者に理解され始めている。本書でぜひ知的好奇心を刺激してほしい」と平さん。