『援助とサポートの社会心理学』書評


●社会心理学研究 第16巻第3号 シリーズ21世紀の社会心理学 援助とサポートの社会心理学―助けあう人間のこころと行動
書評より抜粋

 本書は,援助の要請や援助後の反応へと研究領域を広げ,実社会における援助のあり方を検討する研究の流れに焦点を当て,社会における援助とサポートのあり方に関する実証的な研究を,網羅的に紹介している。
 現実社会との関わりを指向する諸研究を総合しており,今後の援助やサポート研究を進める者が典拠とすべき基本的文献となるであろう。
 また,本書は一貫して平易な言葉でつづられており,研究者以外の方や学生が,援助やソーシャルサポート研究の動向を把握し,実社会における向社会的行動の意義を理解するための優れた導入書ともなっている。本書の表題にあるように,様々な人間関係を営む我々にとって「助け合う人間」のあり方を考えるヒントが,随所にちりばめられた参考書とみることもできる。(松井 豊)