『認知心理学から理科学習への提言』書評


●日本教育新聞1999年2月20日号 地方出版情報

 「学校で学習した知識は日常生活に役立つか」という問いに,著者たちの結論は「学校の理科の授業は必ずしも子どもの生きる力を育てていない」であった。新しい学力観のもと「生きる力」の育成がさらに重視される中,理科で学習した知識や能力が日常生活に生かされないという事実はゆゆしき問題である。本書ではどのように「理科学習は生きる力を育てうるか」,心理学・教育学・教育現場の立場から具体的提言を行う。
 第一部では理科学習の現状を心理学の立場から説明し問題点を明らかにする。第二部ではこれらの問題点に対し変革の視点や方法を具体的に述べ,第三部で小・中・高校の現場教師の実践を報告する。第四部では,第三部の実践に対してさまざまな立場から議論を深め理科学習の未来を探る。