『登校拒否ノート』書評


●日本教育新聞 1996年12月14日 閲覧室

 わが国における40年間の登校拒否研究または臨床の歩みの中で,いろいろの変化が見られた。登校拒否の子ども自体についても,初期には小学校低・中学年の子どもが主であったが,しだいに高年齢化して,いま中学生に多発している。加えて,初期には心理的葛藤を中心とした神経症型の登校拒否が多く見られたが,いまは無気力型のものが多いという。
 登校拒否の見方や対応にも変化がみられる。登校拒否は個人・家族の病理現象であるという見方から,これは学校・社会の病理現象であるという見方が生まれてきた。そしてその対応も,心理的な治療から教育的支援へと変わった。
 著者40年の歩みを集大成した本書は,登校拒否を「いま」の視点から見つめ直すとともに,「これから」の課題について,方向性を明らかにしている。また,資料編として,関連論文33年分を紹介している。

●週刊読書人 1996年10月11日号 歴史

我国最初の登校拒否の本格的論文を書いた著者の,40年間の研究論文を発表順にまとめたもの。認識の変遷が伺える。