メンタライジング・アプローチ入門
 愛着理論を生かす心理療法 もくじ

推薦のことば

 第1章 導入

 1.本書のねらい
 2.メンタライジング・アプローチの主要特徴
(1)愛着理論と精神分析を統合したアプローチです/
(2)「いま・ここ」での交流を重視するアプローチで
 す/(3)ナラティヴに注目するアプローチです/(4)汎用的
 アプローチです/(5)他の立場の心理療法に上乗せすることが
 できます
 3.本書の概要


第2章 メンタライジングとは何か

 1.メンタライジングの定義
 2.メンタライジング概念の起源と系譜
(1)精神分析/(2)心の理論と自閉症研究/(3)境界性パー
 ソナリティ障害とメンタライゼーション/(4)愛着の世代間伝
 達と養育者の内省機能
 3.メンタライジングの特質と次元
(1)ナラティヴと主体性/(2)メンタライジングの次元/
(3)メンタライジングの時間軸と範囲/(4)情動のメンタライ
 ジング
 4.類似の概念との比較
(1)内省機能/(2)心理−志向性/(3)メタ認知/(4)マイ
 ンドフルネス/(5)心の理論と関連する概念/(6)共感/
 (7)未構成の経験(D. B. Stern)
 5.まとめ

 第3章 臨床のための愛着理論

 1.愛着の定義
(1)絆としての愛着/(2)愛着行動と愛着システム/(3)
 愛着の発達段階/(4)愛着と情動調整/(5)愛着と温かさ・
 愛情/(6)愛着という訳語
 2.Bowlbyの立場
(1)はじめに/(2)Bowlbyの方法
 3.愛着理論の誕生
(1)Bowlbyのミッション/(2)分離体験がもたらすもの/
(3)愛情の絆の一次性/(4)独自の視点の主張
 4.愛着理論の発展:Ainsworthの貢献
(1)愛着における安定性とパターン/(2)愛着パターンと恥/
(3)愛着の安定性に影響するもの:気質と状況/
 5.表象モデルの導入:内的作業モデル
 6.その後の愛着研究におけるトピック
(1)無秩序-無方向型の発見/(2)成人期の愛着/(3)愛着の
 持続性と世代間伝達/(4)愛着類型化の問題点
 7.まとめ


第4章 メンタライジングの発達

 1.養育者の応答の随伴性および有標性
 2.精神状態を認識する枠組みの発達
(1)目的論的理解/(2)精神主義的理解/(3)表象的理解
 3.愛着とメンタライジングの関連についての実証研究
 4.愛着トラウマとメンタライジングの機能不全
 5.メンタライジングの以前のモード
(1)心的等価モード(psychic equivalence model)/(2)
 ふりをするモード(pretend mode)/(3)目的論的モード
 (teleological mode)
 6.まとめ


第5章 メンタライジング的応答法

T 基本的な前提と姿勢

 1.メンタライジング・アプローチの特徴と目的
 2.安定した愛着を背景にして面接を進める
 3.メンタライジング的姿勢と無知の姿勢
 4.無意識ではなく意識・前意識を対象にする
 5.現在(いま・ここ)または近い過去を対象にする
 6.情動喚起のレベルを調節する
 7.応答の原則を固定的に捉えない

U 応答の指針

 1.面接目標の定めなおし
 2.精神状態の焦点化と探索
 3.メンタライズされていない体験への焦点合わせと自己開示
   の活用
 4.クライエントのメンタライジング(ナラティヴ)の尊重
 5.精神状態についての随伴的応答と有標的応答
 6.代替的見方の模索と提供
 7.応答における諸注意
(1)簡潔で的を射た応答を心がけること/(2)メンタライジン
 グを損なう言い回しに注意すること/(3)受身的にならず,
 積極的であること/(4)バランスを大切にすること/(5)普
 通でいて,常識を使用すること/(6)クライエントに合わせた
 支持的応答
 8.ふりをするモードでの語りの同定
 9.面接関係の危機(メンタライジング不全)への対応
 10.転移のメンタライジング

V まとめ

  メンタライジングを促進するセラピストの介入の特徴
  メンタライジングを衰退させるセラピストの介入の特徴


第6章 境界性パーソナリティ障害への対応−MBT入門−

T BPDの成因と治療

 1.BPDの病理と成因
 2.従来の治療と医原性の害
 3.MBTの概要

U 査定(アセスメント)の問題

V セラピストの姿勢と介入法

 1.セラピストの態度
 2.無知の姿勢
 3.セラピストの心
 4.本来性
 5.基本的介入法
 (1)介入の全般的特徴/(2)主要な一連の介入法
 6.患者に合わせた介入
 7.自傷行為への対応
 8.セラピストの失敗
 9.逆転移
 10.まとめ


第7章 自己愛の障害への対応モデル
    −大学生の事例による試論−

 1.自己愛性パーソナリティ障害の概念的系譜
(1)NPDについてのKernbergの見解/(2)NPDについての
 Kohutの見解/(3)KohutとKernbergの見解における重な
 り/(4)NPDの2類型論
 2.自己愛の障害における本質的問題
(1)自己充足性あるいは愛着回避/(2)非本来的自己への
  こだわり/(3)自己愛的脆弱性
 3.自己愛の障害に対する心理療法
(1)自己充足的あり方(愛着回避)への挑戦/(2)自己愛
 的脆弱性への対応/(3)非本来的自己との取り組みと本来
 的自己の回復
 4.まとめ


 付録 母親面接への応用
  1.母親に安心基地を提供すること
  2.母親をメンタライジングに引き込むこと
  3.消極的ではなく,積極的であること
  4.非メンタライジング・モードへの対応
  (1)心的等価モードへの対応/(2)ふりをするモードへ
     の対応
  5.面接者のメンタライジング不全に気づき,対応すること
  6.メンタライジングのパートナーとしての母親


引用文献
人名索引
事項索引
あとがき