自白の研究 新版 もくじ

新版のための序


第一部 問題の構図

第一章 三つの虚偽自白論
 第一節 拷問説
 第二節 精神力脆弱説
 第三節 拘禁心理説

第二章 虚偽自白論のための二つの前提
 第一節 取調べの場は圧力の場である
 第二節 自白内容は取調官と被疑者との
     相互作用の産物である
 第三節 第四の虚偽自白論――被疑者の主体性


第二部 取調べの心的構図――二つの古典的事例から

第三章 拷問と自白――魔女裁判から
 第一節 拷問の構図
 第二節 魔女裁判

第四章 洗脳と自白――粛清裁判から
 第一節 二つの拷問
 第二節 裁かれるべきもの
 第三節 洗脳的拷問のメカニズム
      ――プラハ裁判の事例から
 第四節 拷問的取調べに底流する心的構図

第三部 刑事取調べの心的構図

第五章 わが国の刑事取調べの現状
 第一節 魔女裁判・粛清裁判と一般刑事捜査
     との相違
 第二節 疑惑の構図
 第三節 権力の構図(あるいは非対等性の構図)
 第四節 捜査の権力性への歯止めが有効に働いて
     いるか
 第五節 今日のわが国の刑事取調べは,自白の
     搾取装置たることをまぬがれているか

第六章 もう一つの刑事取調べ
 第一節 取調べの場に引き出された真犯人の
     心的力動
 第二節 真犯人から自白を引き出すための
     いくつかの前提
 第三節 有罪が決定的または合理的と思われる
     被疑者への尋問テクニック

第四部 自白への転回過程
     ――「私がやりました」と言うまで

第七章 逮捕され勾留されて,取調べられることの意味
 第一節 情報的環境の激変――遮断と統制
 第二節 人間的環境からの隔絶


第八章 否認力動を低減させる要因
 第一節 取調べの場および取調官への反発の緩和
 第二節 やっていない犯行を認めることの非現実感
 第三節 自己の真実を守りたいという衝動の希薄化

第九章 自白力動を高める要因
 第一節 取調べの苦しさの回避
 第二節 否認から予期される不利の回避,自白から
     予期される利益の追求
 第三節 強いられた選択――第四部のまとめ

第五部 自白の内容展開過程
     ――犯行筋書の舞台に上がって

第十章 犯人に扮するということ
 第一節 悲しい嘘の悲しさ
 第二節 悲しい嘘の,嘘としての特異性


第十一章 虚偽自白の内容展開過程の諸相
 第一節 無実者の現実のなかに虚構の入る空白を
     こじ開けること
 第二節 現実の読み換え――タテの誘導
 第三節 諸証拠を自白のなかに組み込む
 第四節 秘密の暴露
 第五節 犯行筋書の無矛盾性
 第六節 共犯自白の相互一致

第十二章 自白の維持と撤回
      ――犯人演技の舞台を下りる
 第一節 自白的関係の維持
 第二節 自白的関係からの離脱

【座談会】『自白の研究』を読む
      ―自白分析の到達点と虚偽
       自白排除の可能性―