「顔」研究の最前線もくじ

はしがき

第1章 顔と進化論
 第1節 顔認識の進化を探る:比較認知科学的アプローチ
  1.はじめに
  2.比較認知科学とは?
 第2節 ヒト以外の霊長類における顔認識研究
  1.顔から何を読み取るか?
  2.顔認識に関する比較認知研究
 第3節 終わりに

第2章 顔と発達
 第1節 生まれたばかりの赤ちゃんは,「顔」に注目する
  1. お母さんの顔はいつわかる?
  2. 親の姿形を学習する:トリの場合
  3. 産みの親と育ての親と
  4. いつ,お母さん顔を好きになる?:既知顔の認識
  5. 赤ちゃんの顔の好みとヒトの顔の見方:
     隠された関係
  6. ほんとうにお母さん顔が好き? それは,
     ヒトだけのもの?
  7. 経験と環境と
 第2節「ひとみしり」が起こるころ:半年以降の発達をみる
  1. 赤ちゃんはいつ表情がわかるの?:
     赤ちゃんの表情に
     対する反応と好み
  2. どの表情から区別しはじめるのか?
  3. 大人と同じ表情の見方をしているの?
  4. 顔の男女の区別:赤ちゃんの場合

第3章 顔と知覚:運動情報
 第1節 顔の知覚研究最前線:動きの情報処理
  1.顔の動きの分類
  2.人物の同定と動き情報
  3.課題に適した情報の抽出
 第2節 表情知覚と動き情報
  1.表情の変化速度が知覚に及ぼす影響
  2.表情の時空間強調が知覚に与える影響
 第3節 顔と声のマルチモーダルな動的情報
 第4節 終わりに

第4章 顔の表情と認知
 第1節 はじめに
 第2節 近年の表情認知研究と2大モデル
  1.表情認知のカテゴリ説(カテゴリ知覚モデル)
  2.表情認知の次元説
  3.カテゴリ説と次元説の対立
 第3節 モーフィングを使用した研究例とカテゴリ説の主張
  1.モーフィングの導入
  2.Etcoff & Magee(1992)の研究
  3.Calderら(1996)の研究
  4.Youngら(1997)の研究
 第4節 モーフィングを利用した次元説の研究
  1.カテゴリ説が唯一なのか?
  2.Takehara & Suzuki(1997)の研究
  3.Takehara & Suzuki(2001)の研究
  4.山田(2000)のモデル
 第5節 フラクタルの概念を用いた表情認知研究
  1.自己相似性とフラクタル
  2.フラクタル性をもつ図形の例――コッホ曲線
  3.フラクタル次元
  4.表情認知研究とフラクタル
 第6節 表情認知研究の現状と将来

第5章 顔と認知神経科学
 第1節 はじめに
 第2節 顔の認知過程に関与する脳領域
  1.静的側面の処理
  2.動的側面の処理
  3.カプグラ症候群
 第3節 Haxbyモデルを越えて
  1.曖昧な表情認知
  2 自己の認知
 第4節 表情の認知と遺伝子
 第5節 認知神経科学的アプローチの現在と将来

第6章 顔と生理学
 第1節 顔刺激の処理の神経科学的研究
  1.はじめに
  2.神経細胞(ニューロン)と細胞外電位記録について
  3.顔刺激の処理にかかわる脳の部位
  4.実験方法
  5.顔に応答するニューロンは脳の中にどのぐらい
    あるのか?
  6.顔に応答するニューロンと顔刺激の物理的特徴
    との関係
  7.顔に含まれる生物学的に意味のある情報に
    対する応答
  8.処理の時間的な順序
  9.個体識別中のニューロン活動
  10.今後の課題:顔に応答するニューロンは,
     顔の認知に必要か?
 第2節 事象関連脳電位を用いた顔研究
  1.事象関連脳電位とは
  2.顔刺激に対して特異的に生じるERP成分
  3.構造的符号化段階以降の顔の処理
  4.終わりに

第7章 顔と精神疾患
 第1節 統合失調症における顔表情認知
  1.はじめに
  2.統合失調症における顔表情認知のプロフィール
  3.統合失調症患者の顔表情認知に影響を及ぼしうる要因
  4.統合失調症患者の顔表情認知の日仏比較
  5.統合失調症における顔表情認知障害の生物学的基盤
 第2節 アレキシサイミアにおける表情認知障害
  1.アレキシサイミア概念とは何か
  2.アレキシサイミアの測定
  3.精神・身体疾患,人格特性からみたアレキシ
    サイミアの位置づけ
  4.アレキシサイミアの感情処理に関する実験的研究
  5.表情認知障害に関連した研究の今後の展望

第8章 顔と記憶
 第1節 顔の記憶に影響する要因
  1.示差性と魅力
  2.個人差
  3.記憶方略
 第2節 表情の記憶
  1.顔の記憶に及ぼす表情の影響
  2.人物同定と表情の記憶の関係
 第3節 人物の記憶:顔と個人情報の連合記憶
  1.個人情報の記憶
  2.名前の記憶
  3.組み合わせの記憶
 第4節 顔の記憶と顔認識モデル

第9章 顔と化粧
 第1節 現代日本における化粧の定義
  1.「化粧」概念の定義
  2.化粧の心理的効用モデル
 第2節 化粧をめぐる心理学的研究の動向
  1.化粧を学問する
  2.生理心理学的研究
  3.社会心理学的研究
  4.臨床心理学的研究
  5.その他、哲学的・文化論的研究
 第3節 化粧の目的ごとにみる心理学的研究
  1.ケア
  2.メーキャップ
  3.フレグランスとアロマ
 第4節 化粧研究の展望:健康心理学と化粧

第10章 顔と高齢者
 第1節 高齢者の表情に関する先行研究
  1.コミュニケーション機能としての表情の重要性
  2.表情表出に関する研究
  3.表情解読に関する研究
 第2節 高齢者の笑いの表出に関する研究
  1.健康な高齢者の笑いの特徴
  2.痴呆性高齢者の笑いの特徴

引用文献
人名索引
事項索引

コラム@ 感情コミュニケーションに及ぼす親の影響
コラムA 顔の動きの知覚と脳活動
コラムB 空間周波数と顔知覚
コラムC 無表情とその認知
コラムD 目は口ほどにものを言う?
コラムE ヒトの認知の脳メカニズム
コラムF サイコパスと顔:顔は殺すなと訴える
コラムG 言葉で表現すると顔は思い出しにくくなる?:
     言語陰蔽効果
コラムH 顔の記憶に及ぼす注意の役割